
先日、兵庫県明石市へ旅行に行こうと計画していた。まずは旅館を決めようとインターネットを色々検索していると。三つ葉葵が所々にあしらわれたこちらの旅館が目に飛び込む。その時、以前テレビで取材されていたことを思い出し、今回はこちらの旅館にした。ひとまるかだんと読み、なかなか珍しい名前の旅館。調べてみると現在の経営者が徳川家の末裔らしく、徳川家の家紋が随所に使われているのだとか。外観は日本家屋の結構歴史を感じる佇まい。暖簾には三つ葉葵。受付の間、ロビーで座っていると、今度は写真が目に飛び込んだ。皇室の方が宿泊した際の写真だった。恐縮してしまう。すると部屋に通され。落ち着いた雰囲気の客室はゆっくりくつろげる。お茶菓子として提供された瓦せんべいが美味しかった。そして温泉に。天然温泉であるこちらの大浴場は時間によって男女が入れ替わり。トロトロした泉質は肌に潤いを与える。温度もちょうど良く、ゆっくりと疲れを癒すことができる。あまりにも気持ち良かったので、一泊二日の間に4回入浴した。次は食事。この日のメインは明石鯛のお造り。姿盛りされた鯛はとっても大きく、ビックリした。綺麗に盛り付けられた身を一切れ口に運ぶと。しっとりとした口当たりに、想像以上に柔らかい歯応え。その後にガツンと甘味が広がる。これは今まで食べた鯛のお刺身とはまるで別物。弾力のある歯応えを想像していたが、自分のイメージとは逆の食感だった。今まで食べた鯛の中でぶっちぎり一位だと感じた。一切れ一切れを味わいながら食べ進めると、結構お腹が膨れる。その後、提供された鯛の頭を使ったあら汁が出てきた。これも同様過去一番。磯の香りを強く感じる出汁に味噌が合い。生姜によって味が締まり、ホッとする。同じ体でも調理法によって、こんなにも違うのかと感動した。もちろんサービス面や衛生面も言うことなく、オススメできる。短い旅行だったが大満足で終えることができた。